
<写真:REUTERS>
このタイトルは僕が親しくさせてもらってるサッカーを愛する先輩が、W杯日本最終戦(ブラジル戦)が終わり、送ってくれたメールのそれだ。
これは僕もDVDを持っているんだけど、W杯2002日韓大会終了後、大会直前の合宿から代表を撮り続けたカメラを、あの映像作家岩井俊二が監督したドキュメンタリー、「6月の勝利の歌を忘れない」をパロってる。
そのメールには、僕と同じような想いが綴られていた。(以下はその先輩の行)
--------------------------------------------------------
ワールドカップ日本代表。
緑の戦場で、最後に見たのは屍のような彼の姿だった。
「ピッチに倒れこんで動けない選手がいます」
乾いた声でアナウンスが入る。その画面をTVカメラが映すと
そこにいたのは、私にとっては意外な人物だった。
冷静に自分のことですら第三者的に分析する、
取り乱す姿など見せたことがない、彼。
倒れ込んでいる訳は、単に肉体的な限界だけでないことは、
覆われた布の間を、容赦なくアップし続けるカメラワークで映し出される。
彼の瞳を見れば一目瞭然だ。
放心状態のようなその瞳は、しかし子供のような純な輝きをしていた。
はがゆさ、ふがいなさ、悔しさ、立ち上がれないほどの重圧感。
でも、その姿を見たとき、何故かよかったな、と思った。
全力を尽くして戦ってくれたんだな、と。
それと同時に、
どんなに全力をつくしても、努力しても、
それを勝利という喜びが、必ず報いてくれるとは
限らないということを、教えてくれる。
子供たちには、夢を持って
あきらめずにいけば、夢は必ずかなうはず。
だから、前をむいて生きていこう。
でも、人生ってもんは、
そんな単純にポジティブじゃないことを、ある年齢を過ぎると
わかってしまうこともある。
挫折して、苦しくて、孤独感で起きあがれないようなことが幾度もあって、
情けない、格好悪いがいっぱいあって、
そういうことを乗り越えて起きあがった時が、
一番、カッコイイってことをサッカーを通じて
子供たちにみせてほしい。
サッカーと同じように勝利ばかりじゃないんだ
完敗だって人生にはいっぱいあるんだ。
むしろ、勝利の方が少ないんだ、だけど夢を忘れず生きていこう。
かつて、5,6年前にみたインタビューで、
彼、中田英寿が話していた言葉が今も心に引っ掛かっている。
「サッカーの試合で、自分がどうにかなってしまうような瞬間にあいたい」と。
ASローマ時代チームが優勝した時も、
2002年ワールドカップで、日本が初めて勝利し、
決勝トーナメントに進んだときも、
彼は、その瞬間を持てたとは思えなかった。
その、自分がどうにかなってしまうような瞬間は、
できれば、喜びの瞬間であってほしかったけれど、
あの、瞳をみたとき、彼のなかで、
「自分ではどうしようも抑えきれない感情が湧きあがった瞬間があった」
と思えたことが、うれしかった。
「サッカーだけが自分の人生ではない」と、クールに語っている姿は、
「永遠のサッカー少年」、三浦知良と生き方において対極に見られがちだが、
ワールドカップという『コト』にたくさんの人々のspecialな思いがあるっていうことを、
真摯にうけとめて戦ってくれたことがうれしかった。
ブラジルとの決戦の日、
年上の友人から、携帯メールが入った。
「件名・いろいろな4年間」
「その集大成を見せてほしい。
皆の中にもそれぞれの4年間がある。私たちだって。」
そうなんだ、日本代表が目指したワールドカップ4年間の軌跡は、
私にとっての4年間でもあるのだ。
そう、あなたの4年間でもある。
そして、またはじまる…。
--------------------------------------------------------
僕の返信についてはいずれ触れたい。
もちろん、次の4年が過ぎる前に。

コメントする